自己管理してうつ病の症状を疑う|身体から発するサインを見逃さない

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増加中の精神疾患

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精神疾患の増加の理由

うつ病という病名は、テレビやインターネットなどのメディアで頻繁に目にするだけでなく、会社でもストレスチェックが導入されるなどして知名度が高まっています。実際にうつ病の症状に悩む患者数は増えており、進行すると日常・社会生活に支障が出るため、精神疾患にかかりやすい状況を知って予防策を取ることができます。うつ病を引き起こす最大の理由はストレスと言われていますが、現代の日本では入学試験や長時間の仕事など、ストレスを感じる機会が非常に多いです。特に精神疾患の研究が進んでいる欧米では、学校や職場に昼寝による休息の時間が設けられたり、労働時間の短縮で業務の効率化を狙うなどの試みが行われています。日本でも積極的に休息の時間を設ける企業が増えつつありますが、まだ導入段階なのでストレスを感じやすい社会であると言えます。うつ病の発症だけでなく、症状の悪化にも繋がるものとしてさらに生活習慣が挙げられます。特に睡眠は精神疾患の発症に大きく影響することが知られていますが、日本人の平均睡眠時間は不十分な傾向にあると言われています。睡眠不足の後に満員電車での通勤・通学によってストレスが増大することも指摘されており、個人レベルでの生活習慣の改善と社会レベルの取り組みが求められています。睡眠とともに大事なのが食事のバランスで、栄養バランスが十分な状態できちんと睡眠を取ると筋肉の疲労回復スピードがあがったり、脳をしっかり休めることができます。このように、社会と個人レベルでの状況がうつ病患者の増加に繋がっていると言えます。

早期発見をするために

現在、精神疾患は初期症状の段階で受診・治療をすることで、発症前の状態への復帰が容易な時代となっています。従来のカウンセリング療法の研究が進み、認知行動療法という精神疾患の諸症状に効果的な方法が普及しています。ほかにも、投薬治療では薬剤の選択肢が増えており、できる限り副作用の少ない薬物治療を受けることができます。また、心療内科や精神科はプライバシーへの配慮がされており、受診の敷居を下げる工夫が行われています。このような精神医療の現状を理解したうえで、気になる症状が現れたら早期の受診を心がけることが大切です。うつ病で注意したい初期症状には、食欲・体重の大きな変化と慢性的な不安感、不眠症が挙げられます。食欲は発症前と比べて大幅に減少してしまうことが多く、結果的に体重の激減にも繋がります。稀に食事量が激増してしまい、過食状態に陥って体重も大幅に増えることがあります。いずれにせよ、食事量が大きく変わったことに気付いたら早めに受診するようにしましょう。代表的な症状である不安感は慢性的に続くということがポイントで、以前は気にならなかった些細なことがずっと気になったり、罪悪感を感じる機会が増えるという特徴があります。このような不安感は就寝前に増幅することが多く、不眠症や睡眠の質の低下に繋がります。睡眠不足ではストレスを感じやすくなったり、食欲の減少にも繋がるため、症状の悪化が繰り返される悪循環に繋がります。眠れない日々が続いた場合は心療内科の受診を考慮しましょう。